コエンザイムQ10の注意点
コエンザイムQ10はドラッグストアなどでよく販売されています。
しかし、コエンザイムQ10は本当に安全なのでしょうか?
また摂取の際に注意すべきことはあるのでしょうか?
コエンザイムQ10で注意することは?
副作用と健康被害の事例
コエンザイムQ10は安全性の高い成分で、多量に摂取しても問題ないとされています。
しかし、100%安全というわけではないのも事実です。
少数ですが、副作用やコエンザイムQ10食品を飲んだあとに起こった健康被害が報告されています。
まず、お薬としてのコエンザイムQ10の副作用についてです。
コエンザイムQ10はユビデカレノンの名称で、お薬としても取り扱われています。(上限量1日30mg)。
ユビデカレノンを調査した結果では、胃の不快感や食欲不振といった副作用が報告されています。
その数は調査したユビデカレノン利用者のうち約1.5%でした。※1
一方、健康食品としてのコエンザイムQ10では、明らかな副作用は確認されていません。(2018年3月現在)
ただし、あるコエンザイムQ10製品(摂取目安1日60~100mg)では、製品を飲んだ後に腹痛や嘔吐などの症状が出た例が報告されています。
その割合は推定利用人数のうち約0.034%でした。
このように、非常に稀ではありますが健康食品のコエンザイムQ10でも不快な症状が出る可能性はあると言えます。
ただし、ご紹介した健康食品摂取後の健康被害事例については、コエンザイムQ10摂取から症状が出るまでの背景が明らかになっていないため、本当にコエンザイムQ10が原因だったのか等、因果関係は明らかになっていません。
体質や体調によってはコエンザイムQ10が合わないこともあると念頭に置き、摂取量は製品で定められた目安量に留めておくのがよいでしょう。
粗悪品に注意
一般に購入できるコエンザイムQ10製品は健康補助食品として、お薬ではなく食品に分類されています。
お薬販売のような厳しい規制がなく、製品ひとつひとつが公的機関で検査されているわけではありません。
市場にあるコエンザイムQ10製品の安全性は各メーカーに委ねられています。
そのため、コエンザイムQ10製品の中には粗悪品が紛れている可能性もあります。
厚生労働省のHPの情報によると実際に、過去にはコエンザイムQ10配合と宣伝したいたにも関わらず、コエンザイムQ10ではない違う成分を配合していた事例もあります。※1
コエンザイムQ10製品を購入する際には、信頼性もふまえて選ぶよう注意しましょう。
※1参考元:「医薬品成分(イデベノン)を含有していたコエンザイムQ10含有健康食品として販売されていた無承認無許可医薬品の発見について」厚生労働省(2018/03/30)
コエンザイムQ10摂取時の注意ポイント
油分と一緒に摂取する
コエンザイムQ10は脂溶性の成分で、水には溶けません。
少しでも体への吸収率をあげるためにも、油分と同じタイミングで摂取するのが良いです。
例えば、食事中や食事すぐ後に摂取するなどです。
お腹の中で食事の油分と一緒になって溶けやすくなります。
サプリメント摂取に気をつけたい人
コエンザイムQ10は安全性の高い成分ですが、他の健康食品同様に、持病をお持ちの人や
常用しているお薬がある人は、摂取の前に医師と相談されてください。
妊娠中や授乳中の人も摂取には慎重になることをおすすめします。
妊娠中などはいつもと体質が異なることがありますので、健康食品を摂取する前に主治医などに相談しましょう。
また、アレルギーをお持ちの人は、製品の原材料をよく確認しましょう。
コエンザイムQ10は体内でも生産されている物質ですが、製品に含まれるその他の成分でアレルギー物質が入っていないかをチェックして下さい。
どんなに安全性が高いと言われている成分でも、体質によっては合わないことがあります。
また、選ぶ製品によっても質が異なります。
口に入れるものだからこそ、しっかり選んで、自分に合ったものを利用するようにしましょう。