コエンザイムQ10が「ビタミン様物質」と呼ばれるわけ

コエンザイムQ10は「ビタミン様物質」とも呼ばれています。
この「ビタミン様」とはいったいどういう意味なのでしょうか?
また、よく聞く「ビタミン」とは何が違うのでしょうか?

ビタミンとは

そもそも「ビタミン」とは何?

ビタミンは、人間の体を作るのに関わっており、人が生きる為に必要な成分です。
しかし、体内で合成できない物質でもあります。

つまりビタミンとは、人間が生命活動を行ううえで、食事など体外から取り込む必要のある栄養素ことを言います。

ビタミンの語源は、ラテン語で「生命(ビタ)と」「アミン」を足したものです。
ちなみに、アミンとはアンモニアに由来する化合物のことです。
ポーランド人のある学者が、人が生きるために必要な栄養素として初めてビタミンB1を発見した際に、「ビタミン」と名前を付けたのが由来です。

ビタミンにはどんなものがある?

2018年2月現在、発見されているビタミンは13種類あります。
ビタミンA、ビタミンB群8種類、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKです。
※ビタミンB群はビタミンB1(チアミン)・B2(ビタミンG) ・B3(ナイアシン)・B5(パントテン酸)・B6(ピリドキサール)・B7(ビオチン)・B9(葉酸)・B12(シアノコバラミン)です。

脂溶性・・・ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK
水溶性・・・ビタミンB群とビタミンCが水溶性
に分けられています。

万が一これらが不足するとビタミン欠乏症が起き、体にさまざまな不調が出てしまいます。

コエンザイムQ10の性質について

「ビタミン様物質」と呼ばれる理由

コエンザイムQ10は、私たち人間が生きていくために必要な成分です。
しかし、コエンザイムQ10は、ビタミンと違って体内で合成することができます。
そのため、ビタミンとは違う栄養素として分ける必要があることから「ビタミン様物質」と呼ばれるようになったのです。

コエンザイムQ10は必須栄養素

コエンザイムQ10も、ビタミン同様に、私たち人間が生きていくために必要な栄養素です。
生命活動に必要なエネルギー生産や、細胞を劣化させる活性酸素を除去する抗酸化作用をもっていることから、近年は疲労回復やアンチエイジング成分としても注目されています。

コエンザイムQ10は体内で合成できます

コエンザイムQ10は自然にある成分で、植物や動物の体内などに存在しています。
普段の食事で食べる野菜や肉類などにも含まれているため、私たちは日常的に無意識に摂取しています。

また、コエンザイムQ10は食べ物から摂取するだけではなく、人間の体内でも合成されています。
血中にあるコエンザイムQ10量でいえば、約4割が食事から摂取したコエンザイムQ10、残りの6割が体内で合成されたコエンザイムQ10だと見積もられています。

コエンザイムQ10とビタミンとの違いや、コエンザイムQ10がビタミン様物質と呼ばれるようになった理由についてご紹介しました。
コエンザイムQ10は体内でも作られているため、ビタミン類とは違って1日の摂取目安量や、欠乏症などについても詳しく分かっていないことが多いです。
その点でもビタミンとは異なる栄養素だと言えます。
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