コエンザイムQ10の酸化型とは?
コエンザイムQ10には酸化型と還元型の2種類があります。
そのうち、もともとサプリメントとして主流であったのが酸化型です。
ここでは酸化型の特長について解説します。
コエンザイムQ10酸化型について
酸化型とは
コエンザイムQ10の酸化型と還元型の違いは、酸化しているかどうかです。
還元型コエンザイムQ10は白色をした粉状の物質ですが、これが空気に触れるなどして酸化すると酸化型コエンザイムQ10になり、色も黄色に変わります。
切ったリンゴの表面が空気に触れると茶色く酸化するのと同じです。
以前のサプリメントが全て酸化型であったのは、還元型で生成してもすぐに空気酸化されてしまうことが理由です。
取扱いが難しく還元型で安定して生産するのが難しかったのです。
しかし人間の体内に存在するコエンザイムQ10はほぼ還元型です。
またエネルギー生産や抗酸化の活動を行うのも還元型です。
体内への吸収率
経口摂取した酸化型コエンザイムQ10を体内で活用するには、一旦体内で還元型へ変換してから活用する必要があります。
そのため、酸化型コエンザイムQ10は、還元型よりも効果が得難いことで知られています。
酸化型と還元型を経口摂取したときの吸収性の違いを比較した実験では、ラットおよびヒトで、酸化型の吸収率は還元型の1/2程度であることが確認されています。※1
※1 上田恭義・植田尚宏・久保博司・北野光昭 「還元型コエンザイムQ10の実生産および商品化に向けた技術研究開発」株式会社カネカ(2018/3/19)
酸化型のメリット
体内活用される
酸化型は吸収率が悪い、と聞くとサプリメントとしては良くないのかと思ってしまいますが、必ずしもそうではありません。
たしかに還元型に比較すると吸収率は低いのですが、経口摂取した一部は、体内で還元されて活用されます。
つまり、酸化型でも充分に効果が実感できる可能性があります。
実際に、コエンザイムQ10サプリが登場してから還元型が一般に流通し始めるまでの約30年間、世界的に消費されてきたのは酸化型コエンザイムQ10です。
また、コエンザイムQ10人によっても吸収率や必要量が違うため、酸化型で充分に効果を感じられる人もいれば、還元型でも効果を感じられない人もいるのです。
吸収率にこだわる事も大切ですが、まずは何が自分に合っているのか試してみることから始めるのも良いでしょう。
価格が安い
酸化型は安価で大量生産できるため、還元型と比べると価格が安いです。
例えば、サプリメント1ヶ月分の価格相場は、還元型が2,000~6,000円であるのに対し、酸化型は1,000~4,000円と、約半額です。
もちろん、サプリメントは安さ以外にも効果や信頼性も考慮して選ぶ必要があります。
しかし長く買い続けることを考えれば、安くて買いやすいことはサプリメントを比較するうえでの重要ポイントです。
自分にとって効果があり、かつ、値段も安ければ、わざわざ還元型を選ぶ必要はないのです。
現在では吸収性の良い還元型に注目が集まっています。
しかし全ての人が還元型を選ばないといけないわけではありません。
大事なのは効果や続けやすさなど、そのサプリメントが自分に合っているかどうかです。
酸化型でもしっかり効果を感じられるのなら、酸化型を選んでもよいのです。
自分に合ったものを選んでみましょう。